エビングハウスフセンを使って1ヶ月位学習のスケジューリングをしたら捗った話

文章を書きたいという記事を書いてはや3ヶ月。お久しぶりです。

私は覚えることに大の苦手意識があります。 新しい知識を学んでも,略語がいっぱいで大変とか,あれこれこの前やったのになんだっけ。。。みたいになることが多数。 もっと効率的に物事を覚えたり勉強する方法がないだろうか。。。とずっと考えていました。

そんなある日,こんな物を見つけました。その名も「エビングハウスフセン」。

これがエビングハウスフセン(左:30日用,右:31日用)

エビングハウスフセン」の「エビングハウス」とは,忘却曲線で有名なエビングハウスさんの名前です。 超ざっくりいうと,どのタイミングで復習を行えば効率的に覚えられるかを実験してグラフ(曲線)で示したのが忘却曲線。 詳しいことはググって頂いたりWikipedia忘却曲線 - Wikipedia等を読んでいただければ概要がつかめるかと思います。 理論的な背景はおいておくとして,要するにフセンの日付のタイミングで復習をすれば,効率的に物事を覚えられるという仕組みです。

ということで実際に1ヶ月間使ってみました。使い方は簡単で,一番下の数字が学習した日付なので,勉強した日に勉強した箇所に貼り付けるだけ。さらにその上に3つの数字とキリトリ線があるのですが,この3つの数字が次に学習すべきタイミング。そしてその復習を終えたら一つづつ上からカットしていきます。

こんな感じで使います

上の写真だと,初回の学習日は2日(今のタイミングだと多分8/2にやってる)。すでに2回切れてるので2周回してますね。そして次回が30日で最終回となります。一番奥に貼ってあるのが,まだ初回だけ回して復習のタイミングが来てないフセンで,16日(今日じゃん!)と22日,そして隠れてますが9/12に復習をして終了という感じになります。

以下1ヶ月くらい使ってみた感想を書いてみようと思います。

学習のペースメーカーになる

まず楽だなあと思ったのは,学習のペース配分をしてくれるところ。いつやればいいかは全部フセンが教えてくれます。何をいつどれくらいどのペースでやるのかって結構考えるとそれだけで思考を使うし,仕事が忙しかったりすると忘れたり飛ばしたりということも発生しがち。でもエビングハウスフセンを使えば「今日はここやる日だぞ」とフセンが勝手に教えてくれるので,そのあたりを考える必要がなくなり,学習しやすくなりました。また,突発的な事情でスキップになっても,次の日にはちゃんとやらなきゃという風にリカバリーもしやすくなりました。

フセンなのであらゆる学習に使える

エビングハウス忘却曲線に基づいた学習支援ツールとして有名なのはAnkiみたいなフラッシュカードアプリがあったりしますが,Ankiはフラッシュカードのアプリなので,PCやスマホで単語を覚えたりみたいな学習には合っているのですが,他のジャンルの学習には使えません。でもフセンの形なら貼り付ければいいだけなので,本を読んだときにも使えるし,ノートに貼っておくこともできます。今の時代だと結構Kindle等で技術書を読む人が多いと思うのですが,未だに紙とノート派の私はフセンがピッタリ。物理的実体があると一覧性も高いし,開くのも楽です。

目標が設定されるのでトド打ち感覚で楽しめる

人間不思議なもので,日付が設定してあってそれを達成すると快感を覚えるものです。ゲーム感覚でフセンを切り落として行くような楽しみ方もできるので,学習に対するモチベーションが高くなりました。その辺のゲーム化をフセンを貼るだけでできてしまうので,とても効率的だなと思っています。

こんな感じで切ったやつを集めて楽しむなんて楽しみ方も

とまあこんな感じでメリットだらけのエビングハウスフセン,入手はネット通販でできます。

エビングハウスフセンchoosebase.jp

なんか種類がめちゃくちゃいっぱいあります。私が買ったのはとりあえず31日片面タイプと30日両面タイプ。何を買えばよいか分からなかったのでとりあえずお試しに2種類買ってみた感じですが,個人的には31日分のどれかを買っておけばいいかなーという感じです。というか30日タイプと28日タイプの使い道がよくわかっていないので誰か教えてほしい。。。今のところ31日分で困ってはいないです。ミシン目の有無や両面片面で色々選べるので,お好みのものを見つけてみてください。

ということで今回はエビングハウスフセンの紹介でした。皆様の学習ライフに幸あれ!

超ひさしぶりに文章を書いてみる

ここ数年文章を書いていない。

最後に文章をまともに書いたのっていつだっけって思い出して,そういえばこのまえアドベントカレンダーにブログを書いたなあと言うのを思い出した。書いてたわ。

そういうのじゃなくて,なんだろう,こう頭の中にあるものを整理するために書くみたいな。 雑文みたいな。そういうのを書いていない。

確か今年のはじめあたりに,社内Slackかなんかに,ブログをやるとか宣言していたような記憶がうすぼんやりとあるんだけど,結局できていない。 思い出したから,リハビリを兼ねてとりあえず記事を投稿してみた。校正はしないぞ。

そういえばこのブログでは自分が何をしているのか書いていない。 過去を漁ると博論で死んでたときの悩みとか出てきてなかなか香ばしいのだけど。 今は無事に博論を提出して,博士号を取得したあと,民間企業に就職し,ITエンジニアとして働いています。

気づけばそれも4年経ち,もうすぐ5年経とうとしているところ。 結構プログラムを書くことは論文を書くことに似ているので,そういった意味で院でのスキルの応用とかが効いたし,もともと小さい頃からPCで遊ぶのはやってたから,比較的相性は良いように思える。

博論を出した,ということを受け入れるには数年かかった。 出した直後はあんな紙切れに意味はないと思っていた。 今もあんまり意味はないと思っている。あの紙切れ自体には。

でも,仕事をする中で,課程中にみにつけた色々なスキルが応用できるのをみつけたりしたときに,頑張ってみてよかったなと思うことがある。 文系エンジニアは結構増えてきているみたいだけど,文系博士エンジニアなんてなかなかいないと思うので,そのキャリアを活かした仕事ができたらなーと思いつつ日々働いているのでした。

行きつけのカフェケシパールを全力で紹介する

私の住んでいた神戸はカフェ激戦区。そんな中でも数年前から通っているお気に入りカフェ,カフェケシパールを全力で紹介してみようと思う。

カフェケシパールは三宮駅南東,磯上方面にお店を構えています。神戸でカフェというと北野とか元町とかトアロード界隈とかが思い浮かぶけど,磯上周辺もいくつかカフェがある地域。いわゆる歓楽街ではないのであまり行き慣れない方もいるかもしれないけど,その分喧騒から離れたちょっと落ち着いた地域。道も複雑じゃないし真向かいにあるアパホテルが目印になるので,道に迷う心配はなさそう。

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こんな感じの店構え。入り口を入るとすぐ階段になっていて,登ると店内に入れる。この階段がそこそこ急で,まるで屋根裏部屋に登って行くような感覚になる。混んでいるときは階段の下のほうまで列ができていることも。

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コンセプトは「チーズケーキ,珈琲,ひとときの休息。」。文字通り,チーズケーキと珈琲でひとときの休息が楽しめるカフェだ。ケシパールの特徴はケーキの種類がやたら多いこと。種類はなんと80種類以上!この中から日替わり(or週替り)で5–6種類から選べるので何度行っても楽しむことができます。 何が食べられるかは行ってみてのお楽しみ。ただし一部はtwitterまたは公式ページで紹介されているので,好みのケーキを狙っていくこともできる。私も定期的にチェックしているけど,好みのケーキが出ているときに仕事が入っていたりして行けなくて悔しい思いをすることも……。

どういうケーキがあるかというと,色々くどくど説明するより見てもらったほうが良いですね。百聞は一見に如かず。撮りためた写真を貼ってくよ!はいドーン!

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わあ美味しそう。ケーキももちろん美味しそうですが(ていうか美味しいですが),器とマグがカワイイ。この器とマグは清水しおりさんという器作家の方の作品で,一点一点手作りだそう。ただでさえケーキの種類が多いのに,器とマグのパターンと組み合わせたらすごい数になるんじゃないだろうか……。この器初めて見たぞ……なんて楽しみ方もできる。

ドリンクメニューも豊富なのですが,オススメはケーキと珈琲の「マリアージュ。マリアージュは4種類の珈琲の中からチーズケーキに合う味を選んでくれる。ケーキと珈琲を知り尽くしている店員さんが選んでくれるだけあって,どれも相性は抜群。ちなみにこのマリアージュを注文するとオススメの食べ方を教えてもらえる。どういう食べ方かは是非実際にお店に行って体験してみてください。

そしてケシパールのもう一つの大きな特徴は「静かな雰囲気」を大切にしていること。なのでおしゃべりは基本的に小さな声で。また金曜日・土曜日の20時からはおしゃべり一切禁止の「静カフェ」タイム。店内のBGMと壁時計が時を刻む音だけが響き,ゆったりとした時間が流れます。こういう感じのお店なので,お一人様も結構多い。文庫本を読んだり,何かの勉強をしたりしていたり,思い思いの時間を過ごしています。人気店なので土日のおやつ時は相当混雑するけど,平日など空いている時間を狙って行けば結構長居もさせてもらえる。たまには気分を変えて積ん読の本を読みに行くのもよし,店内の雰囲気を味わいながら考え事をするのもよし,一人での充実した時間を過ごせるカフェです。

カフェケシパール

住所:651–0087 兵庫県神戸市中央区御幸通6−1−25 もものき三宮ビル2階北
営業時間:13:00–20:00(定休日:毎週水曜日),金・土は22:00まで(静カフェ営業)ホームページ:http://www.cafe-keshipearl.com/

この問いは誰のものか

突然ですが,研究していて「自分って何のために研究してるんだろう……」ってなったことありませんか。私は不出来な院生なので,割としょっちゅうあります。自分のやってる研究で,何がわかったんだろう……何が面白いんだろう……いつもそんなことを考えては辛くなります。

もちろん,単に自分の勉強不足ということも十分にある。つなぽんさんのブログで指摘されているように,「知識不足で当該研究の意味や面白さがよくわかっていないために、その研究が無価値だと感じてしまっているパターン」というやつである。だから実際に少し自分のやってる研究テーマに関して,例えば理論の勉強をするとか,ちょっと違うけど似たようなことを扱っている研究とか,そういうことのを取り込んだりすることで,「お,実はちょっとおもしろいんじゃないの?」と思い始めたという経験もあるにはある。

で,仮にそのちょっと増やした知識で自分の研究が少し面白そうと感じたとしよう。その問いは果たして自分の問いなのだろうか。たしかに先行研究によって自分の研究を位置づけることは大切なことだ。先行研究を整理し,問題点や残された課題を指摘し,それを修正した上で新しい提案をするというのは科学の基本的な営みだ(とされている)。でも,結局それって,先行研究の問いであって,自分の問いではないんじゃないか。そんな気が常にしてしまうのだ。

なんで突然こんなことを書き始めたのかというと,こんな記事をふと目にしたから。

wired.jp

タイトルには「常識」とありますが,本文の言葉で言うと「一般人の素朴な疑問」の感覚を持て,ということのようです。以下一部引用しますが,ぜひ全文読んでみてください。

関西のおっちゃんにヒッグス粒子の話をしてみてください。絶対に「で、何なの? それが何やねん?」と聞かれます(笑)。そういうシンプルな問い、いわば、もって生まれた「常識」を起点として「自分がやっていることは、いったい何なのか?」と自らに問いかければ、細かくはならずに深くなれる、そう信じているんです。一般人の素朴な疑問、つまり常識的な感覚を学者はもつべきなんです。自分自身を一歩離れたところから考える機会は多ければ、多いほどいい。

結局先行研究から生まれた問いって,物にもよるけど,セオリーインターナルな問いだったりするし,既存の研究の問題点や課題を指摘していくってことは,悪く言えば「重箱の隅をつつく」行為(「悪く言えば」ですよ!)。だから,その当該分野とかでは意味のあることなのかもしれないけど,結局それって要するに何がわかってどう面白いん?ってなったときに,分野の中のことばでは説明ができるけれど,分野という保護を離れてしまうと,結局何なのかよくわからなかったりする。だから私は専門外の人に自分の研究を説明するのがすごく苦手。

自分の問いを持っている人は強い。その問いというのは,先行研究がどうこうとかじゃなくて(もちろん先行研究もいっぱい読んだのだろうけど),こういう「素朴な疑問」から来ていることが多いような気がする。そういう人の問いは,シンプルだし,面白い。今まで考えたことなかったけどよくよく考えたらたしかに不思議だ,面白いなとなる。そして何よりそういう人は研究を楽しんでいるように見える。

翻って自分の研究を見たときに,結局自分の研究の出発点は先行研究だし,セオリーインターナルな話なのである。先行研究の問題点と課題を指摘して,修正するという典型的なパターン。「先行研究にはこういう問題があって,解決しなきゃいけないから,こういう研究をした結果,こういうことがわかりました。」というやつ。でも,それは自分の問いから出てきたものではないから,やっていてどこか面白くない。研究発表をすると面白いというコメントはそれなりにもらえるので,まぁ分野内的にはそこまで悪いわけではないんだろうけど,どこか自分のものじゃないような,そんな気がしてしまうのである。じゃあ他の問いを探したら?となるわけだけど,なかなかすぐ見つかるものでもないし,そもそも博論書いてる学生がやることじゃない*1。終わったら一旦ゆっくり考えたいとは思っているけど。

先行研究の批評はそれなりにできるつもりではいる。問題点を指摘する訓練は院生時に結構がっつりやるし,そういったところから新しいテーマを見つけることは多分できる。でもそれって単なる「批評家」に毛が生えただけでしかないよなぁ。友人の指導教官が「批評家になるな,プレイヤーになれ」と言っていたという話を聞いたことがあって,自分の中でも結構気をつけてはいたりするのだけど,結局やっていることは変わらない。いつになったら批評家から抜け出すことができるのだろうか。あるいは一生このまま批評家なのだろうか。そういうことを考え始めると,やっぱり研究者になるのは向いてなかったのかなぁ,なんて弱気になったりするのである。

【追記】書き上げて公開してよっしゃ寝るかと思って布団に入ってから色々考えた結果,どうも「現象ベースは正義,理論ベースは悪」みたいな感じの書き方になってしまったかなぁとちょっと反省。もちろん先行研究の問いからとか理論ベースで自らの問いをしっかりもってやってる方もいらっしゃると思います。なので,理論をどうも自分のものにできていない悩める院生のつぶやき程度にとらえていただければ幸いかなと。あとは「理論」の強固性というか,どの程度しっかりしているのかというところも関連してくると思うので,分野とかそれこそ同じ専門の中でもどの理論に寄って立つかで話は違ってくるのかもしれない。まぁいずれにせよ要するにまだまだ修行が足りないんだなぁ。

*1:一応今度の7月に博論を出す予定になっている。果たして間に合うか?!そもそも間に合うの定義は!?

一眼初心者が伊丹空港周辺の撮影スポットを紹介してみる

一眼レフを買ってからというものの,近場にある伊丹空港周辺によく通うようになった。伊丹空港は良い。何故良いかというと,飛行機をいろんな角度から,しかも割と間近で撮ることができるスポットが周囲に点在しているからだ。今回は一眼超初心者の私がD5500ダブルズームキットのレンズ(18–55mmと55–300mm)で撮影した写真をいくつか紹介しようと思う。これから飛行機写真デビューしようと思ってる方の参考になれば。

伊丹空港展望デッキ(順光:午前中)

飛行機の撮影でまず思い浮かぶのは展望デッキでの撮影。伊丹空港は北ウィング(JAL側)と南ウィング(ANA側)それぞれ4階が展望デッキになっている。

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デッキからは駐機場の様子が見渡せる。空気が澄んでいれば大阪の都心部まで見えることも。

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ここからは駐機している飛行機を思いっきり大きく切り取とれる。整備士さんのお見送りの一コマもばっちり。

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よくよくコクピットを見てみると,パイロットさんが手を振ってくれることが結構ある。ちょっと心が和む。

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アクセスも良いので手っ取り早く撮れるのがいいですね。空港を利用するついでに寄れるのもメリット。ふらっと立ち寄ってみては。

営業時間:6:00–22:00(最終入場時間21:30)
駐車場あり
HP: http://www.osaka-airport.co.jp/

伊丹スカイパーク(順光:午後)

伊丹空港定番スポットの一つ,伊丹スカイパーク。なんと滑走路のすぐ真横。とても広く遊具も充実しているので,土日は家族連れで賑わっている。

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ここからは離陸直後の飛行機を後追いしたり,真横から流し撮りなんかも楽しめる。

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ちなみに冒頭では300mmと書いたが,思いっきりどアップにするのでなければここからの撮影は200mmもあれば十分という印象(ただしAPS-Cでの話なので,フルサイズ換算だと300mmはほしいかも)。そういう意味でも撮影ハードルは割と低いと思う。

アクセスは阪急伊丹駅 or JR伊丹駅からバス(22系統岩屋循環or25系統大阪空港行き)で10分程度。ただし30分に一本くらいしか走っていないので,予め時間を調べた上でしっかりタイミングを狙って行くのがオススメ。25系統は逆に大阪空港から乗ることもできます(神津・阪急伊丹経由JR伊丹行き)。大阪空港からは北ターミナル側にある9番乗り場から。

営業時間は7:00–21:00(4–10月の土日祝)
9:00–21:00(4–10月の平日・11–3月の全日)
駐車場・駐輪場あり
HP: http://www.city.itami.lg.jp/skypark/

スカイランド原田(順光:午後)

スカイパークの南端にはスカイランド原田というスポットがある。ここは上下水道の処理施設で,屋上を広場として開放している。またここの駐車場も撮影スポット。写真右側の階段を上がって右に行くと屋上へのエレベータがある。左側が駐車場だ。

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ここは滑走路端に近く,伊丹空港は基本的に南側から北に向かって離着陸をするパターンがほとんどなので,滑走路に進入してくる離陸機や着陸の瞬間を間近で狙うことができる。下の2枚は駐車場から撮ったもの。

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接地の瞬間のタイヤスモークなんかもここからならバッチリ狙える。 

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営業時間:9:00–17:00
定休日:木曜日
駐車場あり
HP: http://www.city.toyonaka.osaka.jp/shisetsu/suidou/skyland_harada/

千里川土手(順光:午前中は滑走路東側,午後は滑走路西側)

そして伊丹といえば!ここ千里川土手。滑走路南端のすぐ後ろに位置するこの土手は,飛行機の最終進入コースの真下。つまりすぐ頭上を飛行機が通過していくというわけ。

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こんな感じの距離感。真下にいるともっと近く感じる。ここからは着陸直前の飛行機を正面から捉えたり,

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着陸寸前を後ろから狙ったりなんて撮り方ができる。

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ちなみに広角や魚眼なんかで楽しめるのもここ。魚眼レンズですぐ真上を通過する飛行機をダイナミックに捉えたりできるのも千里川ならでは。いつか撮りたい。魚眼レンズほしい。

アクセスは阪急曽根or岡町駅から徒歩20–30分。アクセスはあまり良いとは言えないが,めんどくさければ岡町駅からレンタサイクルなんて手もある。レンタサイクルを借りてしまえば千里川土手からスカイパークまで足を伸ばすこともできるので一石二鳥。道がわかりにくいので岡町からの地図を貼っておきます。

この場所はいくつか注意事項があって,まずトイレがない。一応近くにコンビニがあるのだけど,それでも3,4分程度歩かなければいけないので,トイレは駅などで済ませておくほうが良いと思う。それから付近は駐車場がなく駐車禁止の取締も厳しいので,車での訪問は避けたいところ。

オススメ周遊コース

さて,上で幾つかスポットを紹介してきたが,実はこの記事の順番に巡ることができる(逆順でも良い)。まずは伊丹空港に向かい展望デッキで撮影。順光を狙いたければ午前中に撮影を済ませ,ここで昼食。次にバスでスカイパークへ。スカイランド原田もスカイパークの南端なので,公園を突っ切ってすぐにある。そして最後は千里川土手で〆る。お帰りは歩いて阪急曽根駅へ。ただし,スカイパークから千里川土手は歩いての移動になるのだが,ここが結構距離がある。30分くらいかかるので,場合によってはスカイパークで打ち止めにしても良いかもしれない。スカイパークから千里川への徒歩のルートはスカイランド原田のHPに地図がある。

こんな感じで伊丹空港の周りには間近で飛行機を楽しめるスポットがいっぱいある。間近で見る飛行機は結構感動するもの。航空ファンでなくても十分楽しめると思うので,近くに住んでいる方は次の休日に足を運んでみてはいかがでしょうか。

ラフマニノフのピアノ協奏曲3番が熱い

ラフマニノフいいよね。趣味でピアノをやっていたおかげで,そこそこクラシック音楽を聴くのだけど,最近実家に帰ったときに妹にオススメされたラフマニノフのピアノ協奏曲3番が熱いという話をしようと思う。

ラフマニノフといえばこの曲?

クラシックピアノと聞くと,まずベートーベンだとかショパンなんかが思い浮かぶ人が多いんじゃないだろうか。あとはリストとかドビュッシーとかシューベルトとかシューマンとかもいるけど,この辺に比べると知名度ではいまいちな気がしなくもない。いや単に私が知らなかっただけかもしれないけど。でもこの曲なら一度は聞いたことあるはず。ラフマニノフのピアノ協奏曲2番。


Rachmaninov Piano Concerto No. 2 performed by Evgeny Kissin

(演奏は0:54あたりから)

そう,この曲は「のだめカンタービレ」で玉木宏が演じる千秋先輩が演奏していたアレである。あと浅田真央選手が演目で使っていた曲としても有名。なので冒頭なんか特に聴き覚えがある方も多いんじゃなかろうか。

私はピアノ協奏曲は最終楽章のフィナーレを聞くのが好きで,他にもショパンのピアノ協奏曲第1番の最後らへんは好きだったりするのだが,この曲も例に漏れず最後がとても好き。動画でいうと36分あたりから(でも時間がある人は全部聞いてみてください。やっぱり全部聞いてからこそのフィナーレだから感動的だと私は思うのよ)。うーん,とても優雅。弦の奏でるロマンティックな旋律の間に,ピアノが和音を埋めていく感じ。そして終局へ勢い付けて向かっていく。まさにフィナーレ。ラフマニノフ,いいよなぁ。

第3番のフィナーレにやられる

ところが,こいつを超えてきた(と個人的には思っている)のがピアノ協奏曲第3番。とにかくちょっと聞いてみて。


Yefim Bronfman: Rachmaninoff Piano Concerto No. 3 in D minor, Op. 30

第3楽章は後半どこで区切ろうか迷ったくらい見せ場が多いので,これもほんとに時間があればぜひ頭から聞いてもらいたいのですが,とりあえず37:30あたりから聞いてみてください。これも第2番と似ているのですが,第3番の違うところはピアノも旋律を追ってるところ。弦の旋律とピアノの重厚な和音が合わさってとても壮大な音楽を奏でています。もちろん優雅さもあるのだけど,第2番で感じる優等生的な優雅さとはちょっと違って,とにかく情熱を感じるフィナーレになってると思います。これでもか!これでもか!というくらい盛り上げてくる感じ,まさに絶頂。そして余韻を与える暇もなくピアノが駆け下りていき,そしてまた昇っていき,終局を迎える。こいつを弾けたら本当に気持ちが良いのだろうなぁ。死ぬほど難しいけど,こいつを弾ききって死ぬのも悪くないなぁ。

ちなみにラフマニノフってのはめっちゃくちゃ身体が大きい人で,手も大きくて有名。ドから上のソまで届くというから驚き。ちなみに私はドから上のミがギリギリ届くくらい。それだけ彼の手はでかい。その身体的特徴もあってか,やたら重厚な和音を使うのが特徴だそうです。この和音,鐘の音を模したものだと言われていて,実際に「鐘」という名前の,これまた重厚な和音が特徴の曲もあるくらい。

ラフマニノフ: 前奏曲 嬰ハ短調 作品3の2 《鐘》 アシュケナージ - YouTube

冒頭で挙げたピアノ協奏曲第2番の冒頭なんかも鐘をモチーフにしてるなんて言われてますね。あれもめちゃくちゃ幅が広い和音で,やっぱり手が大きかったんだなぁという感じがします。

最後に,そんなに聴き比べたわけではないのですが,一枚で2番と3番が聞けるオススメCDを紹介します。2番なんかは演奏によってはもう少しゆったり目に弾く人もいるのですが,個人的にはこのCDの演奏くらいのテンポが好みです。上で書いた3番のフィナーレは圧巻。ぜひいいヘッドホンで,(耳が壊れない程度に)ちょっと音量を大きめにして浸ってみてください。文字通り鳥肌が立ちます。

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番&第3番

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番&第3番

 

はじめての一眼レフを買ったときに迷った話

一眼がほしい!突然そんなことを思いついてしまった。きっかけは後輩にミラーレスを借りて一日京都を撮って回ったこと。それからと言うものの,一眼の記事を探しては読み,探しては読み,あ〜〜〜ほしいな〜〜〜ととかしているうちに,よし買ってしまおうとなった。結局NikonのD5500を買うことになるのだが,それまでの紆余曲折の話をしようと思う。

軽さは正義!ミラーレス!

とりあえず予算は10万以下。だいたい7万くらいで行けたらいいなと思っていた。ということでまず最初に考えたのはミラーレス。もちろん安いというのもあるけど,それに加えて私がすごいめんどくさがり屋で,とにかく気軽に持ち歩ける,それこそ普段からカバンに入れて置けるようなサイズにしておかないと,絶対押し入れの奥深くに眠ったままになると思ったからだ。あともともとカフェ撮りをするつもりだったので,ミラーレスのほうがいいかな(レフありだとでかいしシャッター音とかも気になりそうだし…)とも思っていたのもある。ということで最初の候補がこれ。

なんでオリンパスだったかというと,昔に持ってたのがE-PL1sで,当時は確かミラーレスだったらオリンパス!みたいなよくわからない理由で買った気がする。あと見た目がオシャレ。オールドカメラっぽくて良い。どうせ性能とかは最初わからないし,見た目から入ってモノ自体に思い入れを持つことも悪くないだろうと思っていた。ということで高鳴る期待を胸に,いざヨドバシ。

APS-Cが気になりだす

ミラーレス見たついでに,他のメーカーさんはどうかな?とか,レフありのほうはどうかな?と気になりだしてきた。とりあえずレフありはCanonNikonの定番メーカーのブースを見たわけだが,そこで運命の出会いを果たす。そう,Nikon D5500である。

NikonAPS-Cのラインナップとしてエントリー向けに属するD3000番台,D5000番台,そして中級者向けにD7000番台がある*1。私が買った時点の最新ラインナップはD3400,D5500,D7200だった。予算の問題でD7200はほぼ考慮になかったが,とりあえず3機とも手にとっていじってみる。ここでD5500の手に馴染む感にビビっと来てしまったのである。

D5500は約470gとめちゃくちゃ軽い。レフあり=重いのイメージを持っていたのだが,そのイメージは完全に壊された。これならレフありでもいいんじゃないか,と。もともとレフありにも憧れがあったし。それにD5500のグリップは一世代前のD5300に比べて深くなっており,持ったときの安定感が私の手にはものすごくフィットした。

と,ここでE-M10の話に戻るのだが,逆にE-M10のコンパクトさが私の手に馴染まないことに気づいてしまったのである。なんだか操作しづらい。そう,コンパクトすぎたのだ。この時点で,レフありAPS-Cの購入はほぼ決定。というかもうD5500買おうと思ってた。

ボディのみか標準ズームキットかダブルズームキットか

エントリー向けの一眼はだいたいボディのみ・標準ズームキットのみ・ダブルズームキットの3種類の構成で展開されている。次の選択肢はここだが,ここは割と悩まなかった。まず一眼を買って何を撮りたいのかを考えた結果,次の2つが浮かんだ。

  • スイーツ(ケーキ)
  • 飛行機

なんともバラバラな感じだが,この時点でダブルズームキット購入がほぼ決まっていた。飛行機を撮るならそれなりの焦点距離が無いと多くの場合厳しいからだ。

ちなみに,ズームが必要ないならば,ボディだけ買って単焦点レンズを買い足すという選択肢もありうる。実際に多くのブログで勧められていて,一瞬こちらも考えたが,やはり望遠がとりあえず安く手に入るということを考えると,ダブルズームキット一択だよなぁという結論になった。でも単焦点ほしいよ単焦点

宿敵D5300現る

D5500買うぞ!と思って近くのカメラのキタムラさんに。一応ここで店員さんにも相談してみると,1世代前のD5300はどうですか?というおすすめを頂いた。そう,ボディは消耗品だし技術革新が早いので,どんどん新しいモデルが出てその1世代前は型落ちで安くなるのである*2。同じお金を払うんだったら,型落ち品を買って余った分レンズに継ぎ足すなどの選択肢も出てくる。し,実際これも後で調べてみたら,結構そういうことを書いているブログが見つかった。ちなみに差額はダブルズームキットで2万くらいだった気がしている。さあどうしよう。

紆余曲折経て結局D5500へ

冒頭にも書いたとおり,最終的にはD5500を購入することにした。キタムラの店員さんせっかく教えてくれたのにごめんなさい。決め手は次の2つ。

  • グリップと重さ
  • D5300のダブルズームキット2付属のレンズの焦点距離が55–200mm

重さはD5300が約530gなのに対し,D5500が前述の通り約460g。差は約70gなので体感はほとんど変わらない,と思っていたが,グリップが良いおかげだろうか,D5500は体感以上に軽く感じた。

そして一番の決め手が焦点距離の違い。これは最初は全然気づいていなかったのだが,D5500のダブルズームキットとD5300ダブルズームキット2*3付属のレンズが違うのである。飛行機を撮るのだとどうしても遠距離から狙うことになるので,焦点距離は長いほうが望ましい。

ちなみにCanonはというと・・・

レフありに決めた段階でCanonも考慮はしていた。軽さをとるならばkiss X7/X7iなどの選択肢がありえたが,スペック的にはD5500よりも一段劣るレンジ。スペックで対等といえるのはX8iということになるが,やはり若干重いし,性能面でもD5500が上回っているという記事を見つけたので,やはり買うならD5500ということになった。

EOS Kiss X8i vs D5500 vs K-70性能比較レビュー!初心者にオススメの機種はどれ? | Amazing Graph|アメイジンググラフ

まとめ

長くなってしまったが,これから一眼を買おうという人は次のことを考えつつ悩んだらいいんじゃないかなと思う。

予算。これは決めないと始まらない。上限を決めて,そこから何をどの優先順位で削るかを考えるといいと思う。

携帯性。常にカバンの中に忍ばせておいて,日常スナップ(街撮りとか子どもの写真とか)をガンガン撮りたいとかならばミラーレスという選択肢になる。多少大きくても気にしないのであれば,レフありでも良いと思う。重くても気にしないかつ予算があるならばD7200なんかも視野に入る。カメラは持ち出して撮影してなんぼなので,携帯性って本当に大事だと思う。

被写体。飛行機を撮りたいとか,運動会の写真を撮りたいとかになると,ダブルズームキットが選択肢として出てくるが,そうでなければ標準キットかボディ+単焦点ということになるだろう。

この辺のことを踏まえた上で,どこのメーカーにするのか,最新モデルor型落ちか,といったことを考えていくと幸せになれるはず。

私はD5500ダブルズームキットでとても満足しています。軽いし,飛行機も撮れる。良い買い物でした。

D5500で撮った写真たち

最後にせっかくなのでD5500で撮った写真を何枚か貼っておこうと思う。ダブルズームキットで撮るとどんな感じに撮れるか,参考になれば幸いです。

まず標準レンズ。

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次にズームレンズでの写真。

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*1:D500なんていうほぼフルサイズみたいなのもありますが,ここでは除外。ほしいけど。

*2:ちなみに私がD5500を買ってすぐ後継機のD5600が発表された。

*3:D5300はダブルズームキットが2種類あって,もう1個のほうはD5500と同じ55–300mmのレンズがついているのだが,こちらは値段がD5500のズームキットと5000円程度しか変わらなかったので,それならD5500でいいやとなった。どうやら55–300mmのキットは旧製品扱いらしく,一部ショップでしか置いてないようだし,アマゾンにも取扱がない。